2018年度の市乳宅配市場は前年を下回り、メーカー出荷ベースで91,580百万円(対前年比97.0%)となった。
牛乳・乳飲料・その他清涼飲料などの落ち込みが大きい中、北海道地震や西日本豪雨災害によりダメージが出た。大手メーカーの商品を中心に発酵乳商品が伸びる又は前年タイで健闘した結果、前年比97.0%止まりとなったのが実態である。消費者の健康意識が高まる中、牛乳販売店が支える市乳宅配流通では、一般消費者と比較するとより健康意識が高い傾向にあり、その意識に訴求できるヨーグルトを中心とした商品が全体の約40.0%(前年比103.4%)を占め、市場を支えている。
ここ数年トレンド潮流を形成してきたグルコサミンや黒酢飲料は、完全にヨーグルトに抑えられており、減少傾向が続いている。それでも、高齢者を中心に根強い人気が付いており、減少幅は少なくなっている。
今後各メーカーは、発酵乳に力を入れていくとともに「栄養」においても研究・開発を展開。「カルシウム」、「タンパク質」など、新たなトレンドを開拓し、市乳宅配市場におけるヨーグルトだけに頼らない健康市場の構築が進められている。本年は「人手不足」が大きなキーワードとなり、各メーカー人員の確保に向けた取組強化の必要性にも迫られており、これを解消できなければ市場展望を開くことはできない。既に、提案営業からイベント営業への切り替えや、牛乳販売店以外の流通との協業などが進めるメーカーもある。生存と活性化に向けた新しい動きを本調査では毎年ウォッチしていきたい。
<サマリー編>
<メーカー個票編>
主要メーカー5社(トップ3+主要2社)、その他メーカー
1,対象企業概要
2,宅配事業推進組織体制
3,ここ1年の市乳宅配マーケット動向に対する当該メーカー見解
4,市乳宅配事業に関する数値パフォーマンス
・事業売上高推移
・ブランド・アイテム別売上推移
・宅配事業におけるカテゴリー別 売上高推移
・宅配事業のエリア別 売上高・販売店数・店アタリ売上高
・エリアに関する実績と今後方針
・宅配事業のエリア別 売上高・販売店数・店アタリ売上高契約期間別及び単価別世帯数状況
5,市場対策とメーカーマーケティング戦略方針